外壁塗装で発生するひび割れの原因は？補修方法や費用相場の紹介

外壁塗装された外壁もひび割れが発生することがあります。
実際、周囲を見てもひび割れを起こしている建物を目にしたことがあるでしょう。

 

そういった外壁に対しては、何らかの対策が必要といえます。
今回は、そのようなひび割れの発生原因や補修方法、費用の相場について解説しましょう。

 

外壁塗装にひび割れが！その原因は？

外壁塗装に発生しているひび割れは、次の2種類が挙げられます。

・ヘアークラック
・クラック

 

これらは、それぞれ原因が異なるもので、対処法も同様に違ったものになります。
その違いについて見ていきましょう。

 

ヘアークラック

ヘアークラックは、比較的表層のひび割れです。

 

塗料のひび割れであることが多く、主にコンクリートで作られたモルタルの外壁やサイディングなどの外壁塗装で発生します。
外壁の表面に塗られている塗料が経年劣化で硬化したことが原因で発生するため、外壁塗装を行う目安となるひび割れです。

 

クラック

クラックはヘアークラックよりも重症のひび割れです。

 

塗装部分を超えて、より深い部分がひび割れた状態で、構造クラック、縁切れクラック、そして乾燥クラックと呼ばれるものが挙げられます。

 

まず、構造クラックは、主に地震や地盤沈下といった大きな力によって発生するひび割れ症状です。
幅が0.3㎜以上、深さが5㎜以上のクラックで、クラックのなかでもかなり大きなものになっています。

 

ここまでのレベルになると外壁自体にゆがみが生じ、それによってひび割れがどんどん広がって深くなります。
最終的に外壁が完全にはがれてしまうので、早めに修理することが求められるものです。

 

ここまで来ると外壁塗装だけではなく、かなり大がかりな補修が必要となるでしょう。

 

次に縁切れクラックは、外壁塗装を部分的に行ったり、部分的な補修を施したりしたことで起こります。
この場合は、新しい部分と古い部分で境目ができることが原因で、そこからひび割れが発生するのです。

 

特にモルタルやコンクリートなどの外壁で発生しやすいとされているものです。

 

乾燥クラックは、比較的新しい外壁で発生するものです。
コンクリートやモルタルが乾燥する際に、水分が蒸発することによってひび割れが出てくるという原因が挙げられます。

 

施工を急いでしまうことで、完全に乾燥する前に外壁塗装を施すと起こりやすいとされています。
このクラックは一度生じても拡大することがないため、下塗りなどで補修できます。

 

ひび割れの補修方法とは？

ひび割れの補修方法は、ひび割れの程度によって異なります。
ここでは、幅0.3㎜以下の場合と1㎜を超える場合の補修方法について見ていきましょう。

 

比較的軽度な補修で済む0.3㎜以下のひび割れ

0.3㎜以下のひび割れは、セメントの粉をひび割れに塗布し、コンクリートの粉を定着させることで補修できます。

 

ただ、すぐに補修が必要というレベルのひび割れではないため、外壁塗装の業者によっては、様子を見るという判断をするケースも珍しくありません。

 

もちろん、外壁塗装を施工して数十年経っているようなものであれば、何らかの補修を提案することがほとんどです。

 

深いひび割れ！1㎜を超える場合の補修は？

1㎜を超える場合は、速やかに水分の浸透などをチェックして、どのような補修が必要か選択します。
場合によっては外壁の重ね張りや外壁の施工のし直しといった本格的な修繕工事を必要とするケースも珍しくありません。

 

このほかVカット工法といって周囲を削り、そこにシーリング材を詰めるといった本格的な補修を施工するケースも見られます。
さらに再塗装をする場合もありますが、いずれにしても何らかの手を早めに打つことが重要です。

 

外壁塗装のひび割れの注意点

外壁塗装のひび割れに対する注意点として、安易に自分で塗装を行おうとしないことが挙げられます。

 

外壁塗装のひび割れについては、知識がない人の判断だけではわからないことがほとんどで、外壁塗装業者など外壁のプロフェッショナルでないと、どのようなひび割れの種類か見極められません。

 

そういった意味で、安易に自己判断せずに外壁塗装業者などに点検の依頼をし、必要に応じて補修を検討することが重要です。

 

ひび割れの補修に対する費用相場

結論を言えば、ひび割れの状態によってかかる費用が大幅に異なります。

 

主な目安として次の点が挙げられます。

・調査：無料で行っているところが多い
・部分的な補修：約8～30万円程度
・全体的な補修：約50～130万円程度
・外壁塗装などのリフォーム：約80～200万円程度

 

まず、調査を行う分には無料で行っている業者が多いです。
そのため、補修を依頼するかどうか検討する前に、とりあえず調査をしてもらうといった方法を取るのも有効です。

 

次に部分的な補修は、先ほど紹介したコンクリートの塗布やVカットカット工法などさまざまな施工方法があります。

 

そのため、金額に幅があるのも特徴です。
ただ、この範囲を大幅に逸脱する料金を設定している業者については、注意が必要です。

 

全体的な補修を行う場合も部分補修と同じ方法で外壁全体に補修を施工していきます。
高額な費用が必要になることも多いので、まずは相見積もりをしてみましょう。

 

補修と同時に外壁塗装などをリフォームすることもおすすめです。

 

総額は高くなってしまいますが、屋根工事などのリフォームを同時に行うことで、単独で施工するよりもお得に施工できるケースが多いので、検討してみるのも良いでしょう。

 

まとめ

外壁塗装のひび割れは、建材や塗料の劣化が原因で起こることがほとんどです。

 

もし、このような症状が出た場合は、破損箇所の補修やメンテナンスなどを行い部分的に新しい状態へ持っていく方法や、再塗装などを行って全体的に新しくする方法が取られます。

 

ただ、費用がそれなりにかかることも多いので、まとまった予算を用意する必要があります。

 

それでも、屋根塗装などとあわせることで単独の外壁塗装に比べるとお得にできるケースが多いです。
もし、ひび割れが発生し、外壁塗装を検討している場合は、合わせて屋根塗装も検討してみましょう。