-外壁塗装の理想的な頻度とは？定期的に行った方がお得？-

外壁塗装は建物の外壁を保護する重要な役割を果たしています。
しかし、外壁塗装も新築から10年以上経過すれば劣化が生じ外壁塗装の塗り直しを迫られます。
さらに放置してしまうと屋根の雨漏りのように外壁から雨漏りや雨がしみ出してくることすらあるのです。
このようにしないためにも外壁塗装の塗り直しは必須といえますが、その頻度が分からないという方も多いはずです。
そこで今回は、外壁塗装の理想的な頻度や定期的に行った方がお得なのかといった疑問について解説しましょう。

なぜ外壁塗装の塗り直しが必要なのか

外壁塗装の塗り直しを定期的に行わなければならない理由は次の点が挙げられます。
・外壁の破損予防
・外壁の機能維持
・防災

外壁の破損予防：ひびが防げる

外壁塗装を行うことで破損予防が期待できます。
外壁塗装が劣化すると外壁にひびの入る可能性もあります。
もし、外壁のひびが発生してしまった場合、雨水が侵入するリスクも高まり、壁の腐食が起こる危険も否定できません。
一方、外壁塗装をすることでひび割れを防いでひび割れの補修効果も期待できます。
外壁がどんどん壊れないようにするためにも外壁塗装は重要な工程といえるのです。

外壁の機能維持：外壁塗料の機能を取り戻す

外壁塗装の中には多くの機能が付加されています。これらの機能を維持するためにも定期的な塗り直しをしなければなりません。
たとえば、遮熱効果のある塗料であれば、室内の温度上昇を抑える機能があります。
この機能も塗料の劣化で低下するため、機能を取り戻す意味でも外壁塗料の塗り直しは重要な工程といえるでしょう。

防災：災害時の耐久性を高める

防災機能も期待できます。
たとえば、外壁塗装をしておくことで建物の劣化を予防し、耐震能力を回復させます。
一方で、ひびが入った状態を放置してしまうと地震などの災害で建物の破損が深刻な物となります。
特に近年地震が増えているため、耐震性回復の面でも外壁塗装は定期的に行っておくのがおすすめです。

適切な頻度で塗り直しが必要

このような理由から適切な頻度で塗り直しが必要になります。
適切な頻度で塗り直しを行い、建物を健康な状態に保つことは重要です。
次の項目では、気になる外壁塗装の頻度について解説しましょう。

気になる外壁塗装の頻度とは

気になる外壁塗装の頻度について解説します。

目安として10年に1回の頻度が理想

一つの目安として10年に1回の頻度が理想といえます。
たしかにこれだけの頻度で外壁塗装をするのは、かなり大変です。
たとえば、住宅ローンが残っている状態であり、それに加えてまとまった金額の費用を維持費に使うのは酷です。
そういった状態にならないように、外壁塗装業者へ依頼してこまめにメンテナンスしてもらうことをおすすめします。
メンテナンスによって外壁塗装が補修され、外壁塗装の塗り直しを先延ばしにできるケースも少なくありません。
これによってトータルな費用を安くできる可能性が高まるのです。

 

環境によっても頻度は変化する

外壁塗装の頻度は10年程度ですが、建物の環境によっても異なります。
たとえば、日陰部分が多いところはカビなどが発生しやすく、頻度もより多くなります。
また、雪国や海沿いでは、雪や潮風によって塗料の劣化が進んでしまうのです。
このように頻度の目安はあくまで参考程度と認識しておくのが良いでしょう。

外壁塗装を施工した際の塗料によっても頻度は異なる

実は外壁塗装の塗料によっても異なります。
外壁塗装を施工した塗料ごとに耐久性が大幅に違ったものになるのです。
次の項目では主な塗料の塗り直し頻度の目安となる耐用年数について解説しましょう。

外壁塗装の塗料ごとの目安

外壁塗装に設定された耐用年数の切れそうになったタイミングが外壁塗装をし直すタイミングです。
ここでは主な塗料として次の塗料の耐用年数についてみていきましょう。
・アクリル系塗料
・ウレタン系塗料
・シリコン系塗料
・その他

アクリル系塗料：8年程度

アクリル系塗料は安価なことからかつてはよく利用されていました。
しかし、タイトルにもあるように耐用年数がとても短く、その点がネックとなって塗り直しの頻度が多くなります。
こういった事情から今はそこまで使用されることがなくなってきました。

ウレタン系塗料：12年程度

アクリル系に代わって用いられることが多くなったのがウレタン系塗料です。
外壁塗装の頻度もアクリル系の塗料よりも少なくて済みます。
ただ、この塗料もそれなりに塗り直しの頻度が多いため、シリコン系の塗料に移行しつつあります。

シリコン系塗料：15年程度

近年主流になっているのがシリコン塗料です。
コスト面もそこまで高額ではないため、新築時に採用されることが多くなっています。
頻度もそこまで多くないため、塗り直し用の塗料としてもおすすめの塗料といえます。

その他

20年程度の耐久性を誇る塗料もあります。
それはフッ素系塗料や光触媒塗料と呼ばれる高機能塗料です。
こういった塗料は、塗り直しの頻度が少なくメリットが多い反面、コストがかかるため、新築時に採用されることはありません。
そのため、塗り直しを行う際に選択肢として挙げられることがメインの塗料です。

結局頻度は外壁塗装業者の点検による

チョーキング（触ると塗料の粉が付く現象）やカビなどの発生が起こったタイミングは、すでに外壁塗装のタイミングとして遅い場合があります。
しかも今回紹介した目安以外にもサイディングに外壁塗装した場合でも、コンクリートの建物（RC造など）でも変化するため、決定的な頻度の目安は分かりにくいのが事実です。
そんな時に役立つのが外壁塗装業者による点検です。
キチンとした外壁塗装業者なら最適なタイミングで外壁塗装を進めてくれるので、新築後10年以前からこまめな頻度で点検を依頼するのをおすすめします。
そうすることで最適なタイミングや頻度がわかるからです。

まとめ

外壁塗装は定期的な頻度で塗り替えが必要です。
特にチョーキングの発生によって塗料が劣化した場合、速やかなメンテナンスが必要であり、これはRC造やサイディングに関係なく塗り替えの施工を検討しなければなりません。
このような状態になる前に定期的に外壁塗装業者によってメンテナンスを受け、必要に応じて補修を受けるようにしましょう。
そうすることで、トータルな視点で見た場合、お得に住宅の維持ができるはずです。